アパレルカフェとは?併設するメリットやおすすめのコンセプトを紹介!
2025.08.20
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近年、カフェや飲食店の業態は多様化しており、雑貨や衣類などを販売するカフェがあるほか、雑貨店やアパレルショップがカフェスペースを併設するケースなども見かけるようになってきています。
この記事では「アパレルカフェ」とはどのようなカフェなのか、アパレル企業がカフェを併設するメリットやおすすめのコンセプトなどについてわかりやすくご紹介しています。
アパレルカフェとは
アパレルカフェとはどのようなカフェなのかについて見ていきましょう。
アパレル企業がプロデュースするカフェ
アパレルカフェとは、アパレル企業がプロデュースするカフェのことをさします。アパレル企業だけでなく、生活雑貨やハイブランドを展開する企業がカフェスペースを設置するケースもあります。
アパレルメーカーとしてスタートした企業が、ファッション以外のインテリアや雑貨などの商品展開も行い、取り扱い商品の多角化の一環としてカフェを併設する、というパターンもあります。
アパレルカフェの種類
アパレルカフェにはいくつかの種類があり、それぞれ以下のように分けられます。
<アパレルショップの中にカフェスペースを併設するケース>
元々あるアパレルショップの中に飲食できるスペースを設けてカフェ営業するケースです。店舗で販売している衣類や雑貨を購入する目的で来店した顧客にゆったりと寛いでもらったり、カフェでの飲食を目的とした顧客に商品を見てもらったりすることができます。
<ブランドの名を冠したカフェをオープンするケース>
アパレルショップとは別に独立した店舗を設けて、ブランドの名を冠したカフェをオープンするケースです。ブランドのファンである顧客の集客が期待できるほか、ブランドを知らない層にも名前やコンセプトを知ってもらうことができます。
<ポップアップとして期間限定でオープンするケース>
ポップアップ(pop up)とは、「突然現れる」という意味の英語表現で、店舗においては期間限定で運営するお店のことを「ポップアップショップ」などと呼ばれます。ポップアップはイベントスペースや空き店舗などを利用して、試験的に短期間カフェを開店する方法の1つで、本格的にカフェを開業する前のテストランとして活用できるほか、期間限定であることからイベント性が高まり、集客に繋がりやすいといった利点があります。
アパレルカフェの事例
アパレルカフェの事例としては、カルフォルニア発のセレクトショップがオーガニックカフェやトリートメントサロンなどを展開しているほか、アメリカのトラッドブランドとして著名なアパレル企業が多数カフェを展開して成功している事例などが挙げられます。
アメリカだけでなく、フランスの老舗レザーブランドやハイブランドとして知名度の高いブランドの多くもカフェを運営しており、ブランドの世界観に合ったラグジュアリーなインテリアやメニューが人気となっています。
イタリアの有名なデニムブランドでは、プロデュースしているホームコレクションで取り扱っている食器や照明器具などが店内で使用されており、オリジナルグッズも販売するなど、幅広い商品展開を成功させています。
アパレル企業がカフェを併設するメリット
ここでは、アパレル企業がカフェを併設することで得られるメリットについて更に詳しく見ていきましょう。
ブランドに愛着を持ってもらえる
アパレルカフェでは「アパレル商品を購入する」という、従来お店で提供しているのとは違った角度でのサービスを顧客へ提供することが可能となります。
カフェでブランドの雰囲気を感じながらゆったりと寛いでもらうことで、アパレル商品を購入する目的以外の時間でも長くブランドと関わってもらえます。食器やカトラリー、インテリアにもブランドの商品を取り入れる動機にもなり、よりブランドへの愛着を育てることができます。
ブランドの世界観を発信できる
アパレルカフェではメニューや内装、食器などをトータルプロデュースすることで、ブランドの世界観をより深く体験してもらうことができます。
従来の小売り以外に、フードやドリンクの味や盛り付けで表現されるブランドのコンセプトに共感してもらう機会にもなります。飲食だけでなく「ホームライン」「インテリア」といった複数のタッチポイントを作ることで、従来の小売業のターゲット以外の層にもブランドを広めることが可能となるでしょう。
滞在時間の延長による購買意欲の促進
フードやドリンクを楽しむカフェスペースを利用する顧客は、商品を選ぶ目的のみで来店した場合よりも店内に長く滞在しやすくなります。
店内に長く滞在してもらえることで、ブランドの商品や魅力に接してもらう時間も長くとってもらうことが可能です。これは自然にブランドの認知を高めるのに役立ちます。
飲食店を店舗や商品のすぐ近くに構えれば、購買意欲を高めるメリットも期待できるでしょう。
ブランドのPR効果が狙える
アパレルカフェのオープンにより「〇〇にカフェがオープンした」「カフェスペースが新設された」といった話題性による集客や、従来のターゲット層以外の客層を呼び込める可能性が高まるなど、PR効果が狙える点も、アパレルカフェの大きなメリットの1つです。
SNSでブランド好きなユーザーが投稿したり、インフルエンサーなどがフォロワーに対して情報発信したりするなど、2次的なPR効果も期待できます。
アパレルカフェのおすすめコンセプト
ここでは、アパレルカフェ向きのおすすめコンセプトをいくつか例に挙げてご紹介していきましょう。
オーガニック系カフェ
ナチュラルなテイストのブランドなら、オーガニック食材を使用したメニューなどを提供するカフェがおすすめです。
ベジタリアン対応のスムージーやサラダなどのラインアップなら、ヘルシー志向の外国人など、インバウンドのニーズも期待できます。
ラグジュアリーカフェ
価格帯が高めのブランドの場合は、カフェのメニューもラグジュアリーなものにするとよいでしょう。
店内の装飾はもちろん、高級食材を使用したり、本格的なレシピで盛り付けや食器にもこだわったスイーツやアフタヌーンティーセットなど、SNS映えも意識しつつブランドの世界観をしっかりと表現します。
コラボカフェ
他ブランドとコラボした「コラボカフェ」も、近年人気のコンセプトの1つです。近隣のカフェやケーキ店などとコラボしたオリジナルメニューを提供することで、双方のファンにアピールすることができます。
アパレルカフェのコンセプトを考える際のポイント
アパレルカフェのコンセプトを考える際のポイントについてご紹介します。
質の高いメニューを提供する
アパレルカフェでは、ブランドが持つ魅力を高められるよう、メニューにも力を入れたいところです。厳選した食材や盛り付け、こだわりのコーヒーなど、質の高いメニューを提供することを心がけましょう。
必ずしも高級な価格設定にする必要はありませんが「ナチュラルでオーガニック」「シンプルかつ都会的」といった方向性の中で一定の質を保ち、実際に注文したお客様ががっかりしないようなメニュー作りをすることが大切です。
必要に応じてプロのアドバイスや監修を取り入れるなど、ブランドのPR効果とブランド力向上の両方が期待できるようなメニュー展開にするようにしましょう。
ブランドの世界観を構築する
販売している商品や、これから展開しようとしている商品など、表現したいブランドの世界観とマッチしたコンセプトのカフェにすることも大切です。
インテリアやファブリック、装飾品や照明、食器やカトラリーなど、ブランドの雰囲気を醸し出せるオリジナリティあるものを選ぶとよいでしょう。
スタッフのユニフォームやBGMなど、検討するべきポイントは多岐に渡りますが「また来店したい」「商品も購入したい」「カフェに行ったことを自慢したい」と思えるような世界観を構築するために、細かな点までしっかりとコンセプトを決めるようにします。ブランドの世界観に合ったコンセプトのカフェにできれば、オープン後の集客やPR効果も狙いやすくなるでしょう。
限定商品の販売
アパレルカフェでは、カフェ限定商品や数量限定商品を販売するのも、イベント感を高めるのに効果的です。
エコバッグやマグカップ、ブランドロゴ入りのドリップコーヒーなど、カフェに行かないと購入できない限定商品を販売することで、特別感や来店動機に繋げやすくなるでしょう。
アパレルカフェでブランドの発信力を高めよう
アパレルカフェとは、アパレル企業やセレクトショップ、雑貨店などがプロデュースしたカフェのことをさし、近年ではハイブランドや大手アパレルショップなどが展開するカフェが話題を呼ぶことも多くなっています。
アパレルカフェではブランドの知名度を高めたり、世界観を表現してブランドへの愛着を高めたりする効果が期待できるほか、PR効果やターゲット以外の層へブランドを広められるといったメリットがあります。
既存の店舗内にカフェスペースを併設するのもよし、試験的にポップアップショップを設置するのもよし。独立したカフェを本格的にオープンするのもよし。自社ブランドの発信力を高めて、ファンを増やせるアパレルカフェの設置を検討してみてはいかがでしょうか。