2025.09.04
インタビュー
新たなコーヒーの価値を生み出す簡易抽出型コーヒー『JET BREW』
コーヒーの抽出に“革命”をもたらす、2025年秋冬の新商品『KEY DOORS+ JET BREW』。今回はその開発背景や特徴、未来への可能性について開発担当者にインタビューしました。
今までにない、まったく新しい簡易抽出型コーヒー

マーケティング本部 R&Dグループ
設計第一チーム 主任 福永 成恵
―――「KEY DOORS+ JET BREW」の開発背景を教えてください
簡易抽出型コーヒーは、抽出器具を持っていなくてもレギュラーコーヒーを楽しめる利便性から生活者のニーズが高く、市場にさまざまな商品が展開されています。今回は、簡易抽出型コーヒーにさらなる可能性を見出すべく、これまでにない“独自性”をもった商品の開発にチャレンジしました。
―――従来の簡易抽出型コーヒーとの違いはなんですか
「JET BREW」の最大の特徴は、“最短10秒”で誰でも簡単にレギュラーコーヒーが抽出できること。従来の簡易抽出型コーヒーよりも、さらに「速く」「簡単」を追求しています。これを実現するのが、特許(※)を取得した独自のフィルター構造です。
フィルターの取っ手を引き上げて交差し、ハネを折りカップにセット。お湯を注いで上下にフィルターを動かすと、フィルターがふわっと広がり、内部で粉とお湯が混ざりあう「ジャンピング」を促します。これにより“10秒”という短い時間でコーヒーの抽出を実現しているのです。
※特許登録(第6710385号)
従来のフィルム構造ではコーヒーの粉全体へのお湯の浸透が難しかったが、取っ手を工夫することで解決。
カップの底に当たるように上下にフィルターを動かすことが可能になり、浸漬式でありながら短時間で抽出が可能に
――― “10秒”でレギュラーコーヒーの味を出すことが可能なんですね
フィルターだけではなく、コーヒー豆の焙煎度合と粒度のバランスも重要な要素ですね。例えば、豆の粒度が細かすぎると、フィルターの隙間から微粉が出てきて粉っぽいコーヒーになりますし、粗すぎると味が出るのに時間がかかってしまう。何度も試行錯誤しながら最適なバランスを見つけました。
また、使用する豆の配合にも徹底的にこだわっています。「JET BREW」では、一般的なドリップ式「浸透法」とは異なり、お湯に浸しながらコーヒーを抽出する「浸漬法」を採用。「浸漬法」では、なめらかさやコクなどの要素を持つコーヒーの油分が抽出されやすくなるため、苦みが少なく甘みを感じやすいんです。その特徴を活かすためのブレンド設計を行い、飲んだ時の 満足感や本格感といったレギュラーコーヒーらしさを追求しました。
飲む人によって好みの味わいはさまざまだと思います。“10秒”の味わいで物足りないと感じる方は“20秒”“30秒”と時間を長くして抽出してみてください。自分好みの味わいを見つけるのも楽しさの一つです。
「短い時間でレギュラーコーヒーの味わいを追求している。タイムパフォーマンスを求める方に提案したい」
「JET BREW」が持つ未来への可能性
―――まさに「新しいコーヒー」ですね。パッケージに「革命」という文字をあしらっているのはその意味を表現するためでしょうか
そうですね。キーコーヒーにはこれまで培ってきた歴史から“トラディショナル”といったイメージがあるかもしれません。今回のパッケージはこれまでのキーコーヒーのイメージにとらわれず、若手スタッフの感性や製造現場の声も積極的に取り入れ、およそ100通りの候補の中からあえて「キーコーヒーらしくない」デザインを追求しました。
抽出イメージがしっかりと伝わるような写真と、デザインに馴染みながらも存在感が残る「革命」の文字。“今までにない商品”ということをわかりやすく表現し、生活者に興味を持っていただける仕上がりになったと思います。
―――「JET BREW」が新しいコーヒーの文化を築くかもしれませんね
「JET BREW」は、コーヒーの飲用シーンに新たな選択肢を提案できる商品だと思います。普段コーヒーを飲用している方でも、日々の慌しい生活の中でコーヒーを飲むことを諦めているなんてことはあるんじゃないでしょうか。「JET BREW」はお湯さえあれば、“10秒”で手軽にレギュラーコーヒーが楽しめます。ゆったりリラックスしたいときは「ハンドドリップ」で、忙しい朝や外出先では「JET BREW」をチョイスするなど、さまざまなシーンに合わせてコーヒーを楽しんでいただきたいです。
そして、コーヒーに馴染みのない方にとってはその手軽さから「JET BREW」がコーヒーの世界への入り口になるかもしれません。「JET BREW」を知っていただくことで、多くの人にコーヒーの魅力が伝わると嬉しいですね。