ビーガンカフェとは?食事を楽しむポイントやコーヒーに合う組み合わせを紹介

環境や健康に優しいメニューを提供しているカフェを探していると目にすることのある「ビーガンカフェ」とは、どのようなカフェなのでしょうか。オーガニックカフェやベジタリアン向けカフェとの違いや、ビーガンメニューを楽しむポイントなどについても気になるところです。

この記事では、ビーガンカフェの概要やベジタリアンとの違い、ビーガン食の楽しみ方などについてわかりやすくご紹介しています。ビーガン食とコーヒーの相性やおすすめの組み合わせについても解説していますので、コーヒーに合うビーガンメニューを知りたい際の参考としても役立つ内容となっています。

ビーガンカフェとは

はじめに、ビーガンカフェとはどのようなカフェなのかについて解説します。

ビーガン向けの食材を使ったカフェ

ビーガンカフェとは、ビーガン向けの食材やメニューを提供するカフェのことです。ビーガン(vegan)とは、ベジタリアン(菜食主義)における食事スタイルの1つで「ヴィーガン」と呼ばれることもあります。

ひとくちにベジタリアンといっても「肉は食べないが魚は食べる」「乳製品は食べる」など、その食事スタイルはさまざまです。その中でも、ビーガンは植物性の食材以外は一切食べない厳格な菜食主義者として知られています。

ベジタリアンの種類

ベジタリアンの種類には、以下のようなものが挙げられます。

<ビーガン(ヴィーガン)>

植物性のもの以外は口にしない「完全菜食主義者」とも呼ばれるベジタリアンです。肉や魚、卵、乳製品を食べないのはもちろん、魚介を使っただしやスープ、はちみつやゼラチンなど、生産加工時に動物由来のものが関わる食材も摂取しません。フライドポテトも、ラードやバターを使って揚げてあれば食べないなど、かなり厳格です。

ビーガンは食事だけでなく、レザーやファーなど動物由来の製品も身につけません。動物愛護や環境活動への意識が高く、エシカル消費の一環としてビーガンを選択している人も多く、欧米ではビーガンを対象としたショップもよく見かけます。

<ラクトベジタリアン>

肉や魚、卵は食べないものの、牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品は口にするベジタリアンです。「殺生を伴わないものは食べる」といった主義や、宗教的な理由のほか、卵アレルギーなど体質的な理由からラクトベジタリアンを選択する場合もあります。

<ラクトオボベジタリアン>

肉や魚は食べないが、乳製品と卵は食べるベジタリアンです。殺生を避ける観点から、卵は無精卵に限定して食べる場合もあります。ビーガンを目指す前段階としてラクトオボベジタリアンになったり、ビーガン対応のショップなどが少ない地域で、動物性食材を厳格に避けることが難しいといった場合に選択したりすることもあります。

<ぺスカタリアン>

肉は食べないが、魚は食べるベジタリアンです。卵や乳製品は口にしない場合と、食べる場合とに分かれます。食文化の中に魚介類の摂取が多く含まれる地域に住んでいる人が選択しやすいベジタリアンの1つです。

<セミベジタリアン(ポーヨーベジタリアン)>

牛や豚、羊などの肉食は避けるが、鶏肉や七面鳥など鳥類の肉は食べるベジタリアンです。ラクトオボベジタリアンなどと同様に、ビーガンを目指す前段階として選択されることも少なくありません。はちみつやラード、ゼラチンなどもOKとする場合があり、ベジタリアンとしてはかなり緩やかな食事スタイルといえるでしょう。

ビーガンやベジタリアンが増えている理由

日本国内ではまだ珍しいビーガンやベジタリアンですが、欧米諸国をはじめとする海外では、以前から一定数のベジタリアンが存在していました。

一般的に、ベジタリアンの種類は「動物性食品をどの程度口にするか」によって分けられますが、同じベジタリアンでも、菜食主義となった理由や目的は異なる場合があります。「健康上の理由で」「ダイエットのために」「動物愛護や環境活動の一環として」「宗教上の理由で」など、さまざまな観点からビーガンになる方も多いのです。

例えば、豚肉を食べないイスラム教における「ハラルフード」や、仏教における「精進料理」なども、肉食を避けるという点では広義のベジタリアンに含まれます。このように、国や地域ごとに大切にされている文化や宗教、考え方が国際交流によって世界的に広まることで、ベジタリアンという食事スタイルを選択肢に加える人も増えてきているのです。

日本においても、海外、特に欧米からの観光客が増えたことがきっかけとなり、ベジタリアンやビーガン向けのカフェ、ショップなどが注目されるようになってきました。

ビーガンはどんな食事を楽しんでいる?食事を選ぶ際のポイントは?

口にする食材に制限やルールを設けているベジタリアンやビーガンは、普段どのように食事を楽しんでいるのでしょうか。

ビーガンの食事の楽しみ方

ビーガンの食事は、基本的に野菜と果物、穀物を中心に構成されます。野菜や果物は生で食べるほか、茹でる、蒸す、焼く、植物油で揚げるなどの調理ができるため、意外とバラエティに富んでいます。

ビーガンは食材を選ぶ際、加工方法や成分などに注目し、エシカルな選択ができているかを事前にチェックすることが多いものです。そのため、栽培方法や生産者の情報などが明確なオーガニック食材や、地産地消を基本とするマクロビメニューとも親和性があります。

ベジタリアンの食事の楽しみ方

ビーガン以外のベジタリアンの場合、魚や卵、乳製品のほか、鶏肉なども食べられる場合があります。ラードやゼラチン、はちみつなど動物に関わる食材もOKなベジタリアンであれば、選択できる食事やメニューはかなり広くなるでしょう。

魚や鶏肉を食べるベジタリアンも「何を食べ、何を食べないか」はわかっています。食事の際は、特定の食材が入っていないかを事前にチェックすることが多いでしょう。

ビーガン向けメニューのポイント

厳格なビーガンの場合、スープなどに含まれるチキンエキスやポークエキス、魚のだしなども避ける必要があります。

パンを選ぶ際も牛乳やバター、卵などが使われているものは選ばず、小麦粉と塩、水だけで焼いたバゲットなどを選びます。

マッシュポテトやオートミールのほか、お米も好んで食べられます。魚介やだしに注意すれば、和食もビーガン向けメニューの選択肢に入れることができるでしょう。

ビーガン食とコーヒーの関係

ビーガンの中には、コーヒー好きな人も実は多いのです。コーヒー豆から作られるコーヒーは植物由来のため、ビーガンにとっては安心して楽しめる飲み物の1つとなっています。

コーヒーにもさまざまな種類がありますが、オーガニックコーヒーやフェアトレードコーヒーなど、健康志向や環境問題に配慮したコーヒーなどもあります。こうしたコーヒーはサステナブルコーヒーとも呼ばれ、ビーガンに人気のあるメニューの1つです。多くのビーガンカフェでも、サステナブルコーヒーは主力メニューの1つとなっています。

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コーヒーに合う!おすすめのビーガン食

最後に、ビーガンカフェや自宅で試したい「コーヒーと相性の良いビーガン食」のおすすめについていくつかご紹介します。

野菜やフルーツのサンドイッチ

ヘルシーでビタミン豊富な野菜サンドやフルーツサンドは、ビーガン食の代表的なメニューの1つです。新鮮な野菜をバゲットやベーグルに挟み、オリーブオイルやマスタード、ワインビネガーなどで味付けして楽しみます。メープルシロップや砕いたナッツを添えたフルーツサンドは、デザートとしてコーヒーのお供におすすめです。

生クリームを使わないメニューには、クリーミーな豆乳ラテなどを合わせてもよいでしょう。

アボカドとポテトのグリル

アボカドやポテトをオリーブオイルやコーン油などでカリっと揚げれば、ボリュームのあるビーガンメニューが楽しめます。ハーブと岩塩を使えば、香り豊かでスパイシーなグリルになるでしょう。

食後のコーヒーにもシナモンやクローブなどを添えることで、フードのハーブやスパイスとのマリアージュが楽しめます。

茄子の揚げ浸しときのこご飯

魚だしを使わないように注意すれば、和食はビーガンの食事スタイルにマッチするメニューとなります。ゴマ油で揚げたナスを醤油やみりん、お酒などで造ったたれに浸し、糸唐辛子やゴマなどを添えるのもおすすめ。生姜とねぎをトッピングした厚揚げ焼きや、蒸したきのこと梅干、昆布などを混ぜ込んだきのこご飯など、アイデア次第でバラエティ豊富な和食膳が楽しめます。食後にはすっきりとキレのあるブラックコーヒーが和食にマッチするでしょう。

ビーガン食やヘルシーメニューに合うコーヒーのご紹介

キーコーヒーでは、食事のお供にぴったりのコーヒーを数多くラインアップしています。ランチやディナーはもちろん、仕事や家事の合間の息抜きやじっくりと贅沢にコーヒーを楽しみたい時など、シーンに応じたコーヒーを選ぶことができます。香り高いブレンドコーヒーやカフェインレスコーヒーなど、ビーガン食やヘルシーメニューにも合うコーヒーを幅広くご用意しています。

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ビーガン食とコーヒーの組み合わせでヘルシーに過ごしてみよう

ビーガン食はベジタリアンの中でも厳格に動物性の食材を避ける必要がありますが、オーガニック野菜やフルーツ、ハーブやスパイスを効かせれば、意外にバラエティ豊かなメニューを楽しむことが可能です。近年の環境問題への意識の高まりから、ビーガン向けのカフェは日本でも増えてきています。休日にはビーガンカフェや自宅でビーガン食とサステナブルコーヒーを楽しみながら、ヘルシーに過ごしてみるのもいいですね。