知っていると安心!上手にコーヒーを染み抜きする方法

うっかりコーヒーをこぼして染みを作ってしまったら、どのように染み抜きすればよいのでしょうか。外出先や急いでいる時でも対処できる上手な染み抜きの方法を知っておくと安心です。

この記事では、コーヒーの染み抜きで知っておきたいポイントや注意点について解説しています。ケース別にコーヒーを染み抜きする方法も紹介していますので、きれいに染み抜きする方法を知りたい方はぜひお役立てください。

コーヒーの染み抜きで知っておきたいポイント

コーヒーの染み抜きで知っておくべき大切なポイントは以下の通りです。

できるだけ早めに処置をする

コーヒーの染みをきれいに染み抜きするには、いかに早く処置できるかが重要となります。コーヒーは染色に使われることもあり、時間の経過と共に染みが取れにくくなってしまうからです。

洗濯できる場合はすぐに洗濯するのが望ましいですが、難しい場合はできるだけ早めに染み抜きの処置をするようにしましょう。

洗濯表示を確認する

洋服やシーツなどの繊維製品には、必ず洗濯表示のマークがついています。洗濯や染み抜きをする前には、必ず洗濯表示を確認しましょう。

洗濯表示を見ることで「手洗いのみ」「漂白不可」「ネット使用」といった情報を確認することができます。洗濯表示を見ずに洗ってしまった結果、生地や付属の飾りなどがダメージを受けてしまう場合もあるため注意が必要です。

コーヒー以外の染みでないか確認する

見つけた染みがコーヒーによってついたものか、そうでないかも念のため確認するようにしましょう。コーヒーを飲んでいて見つけた染みを「コーヒーの染みだ」と思い込んでいたら、実は別の食材の染みだった、ということもあります。

コーヒーの染みは水溶性のため、基本的には水で濡らしたティッシュやおしぼりなどで染み抜きすることができます。しかし、ソースやチョコレートなど油分を含んだ染みの場合は、コーヒーの染み抜きをするのと同じ方法では染みが取れない場合があるのです。

カフェオレやカフェラテなど、乳製品入りのコーヒーの場合も油汚れと同じ扱いとなります。

ミルクを入れたコーヒーをこぼした場合や、コーヒーと一緒にとっていた食事の染みである可能性がないかも、染み抜き前にチェックするようにしましょう。

上記のポイントを踏まえた上で、コーヒーの染み抜きに使える方法について以下で更に詳しく見ていきましょう。

【ケース別】コーヒーの染み抜き方法

外出先で服に染みを作った場合や、自宅でカーペットやソファにコーヒーをこぼした場合など、染み抜きしたいケースによって最適な染み抜き方法は異なります。ここでは、コーヒーの染み抜き方法をケース別にご紹介します。

基本的な応急処置の方法

コーヒーの染み抜きに使える基本的な応急処置は以下の通りです。

<上からたたく方法>

  1.    1. コーヒーの染みがついている布の下に乾いたティッシュを敷く
  2.    2. 上から濡れたティッシュでたたき、下のティッシュに色を吸収させる

<つまんで染み抜きする方法>

  1.   1. コーヒーの染みの下に乾いたティッシュを敷く
  2.    2. 濡れたティッシュで染みの部分をつまんで引き抜く
  3.    3. 染みが目立たなくなるまで繰り返す

すぐについたブラックコーヒーの染みであれば、小さなものは上記の処置で対処することができます。たたく方法とつまむ方法の両方を使うのもよいでしょう。

カフェオレなど乳製品を含んだコーヒーの染み抜きをする場合は、濡れたティッシュに石鹸をつけて染み抜きすると取れやすくなります。

中性洗剤を使った方法

自宅でコーヒーをこぼし、洗濯する時間がない場合や急いでいる場合は、台所用洗剤を使って染み抜きをします。染みになった部分を濡らして台所用洗剤を少しつけ、つまみ洗いをして水で洗い流します。

洗濯できる場合も、洗濯機へ入れる前に軽く中性洗剤でつまみ洗いしてから洗うと染み抜きしやすいでしょう。

もし革製のソファにコーヒーをこぼして染みになってしまった場合、濡れタオルなどで軽くたたくことで染みが広がるのを防げることがあります。乾いた後にレザークリーナーで上手にケアすれば、染みを目立たなくできるかもしれません。

ミルクコーヒーなど油分を含んだ染みや、革の繊維内に入り込んでしまった染みの場合は、自力で染み抜きするのは難しくなります。自己流の染み抜きで染み以上のダメージを与えてしまうリスクがあるため、プロのクリーニング業者などへ相談するようにしましょう。

カーペット、ソファにこぼした場合

カーペットやソファなど、広範囲にコーヒーをこぼしてしまった場合、まずは染みになってもよい古いタオルなどを使ってコーヒーを吸収させます。その後は濡れたタオルでたたいたり、毛足の長い生地の場合は濡れタオルでつまんで引き抜いたりして染み抜きします。

時間が経って染みに気づいた場合

染みができてから時間が経って気づいた場合、応急処置や中性洗剤を使っても染みが落ちない場合があります。その場合は、酸素系漂白剤や市販の染み抜き剤などを試してみましょう。どうしても染みが落ちない場合や大事な衣類などの場合は、無理せずクリーニング店などで相談してみることをおすすめします。

基本的には、コットン製の衣類などに少量ついた程度のコーヒーの染みであれば、応急処置や少量の石鹸を使うことで充分に対応可能です。

  • ・異素材の組み合わせや色柄もの、繊細な生地などを使った製品
  • ・油分を含む染み
  • ・大量にこぼした場合
  • ・染みになってから長時間経過している

といった場合はあまり無理せず、プロへ相談するようにしましょう。

コーヒーの染み抜きをする際の注意点

コーヒーの染み抜きをする際には、以下の点にも注意するようにしましょう。

お湯を使わない

染み抜きをする際、なんとなく「水より落ちやすそう」と考えてお湯を使いたくなるかもしれませんが、コーヒーの染み抜きにはあまりおすすめしません。

染みの中にたんぱく質が含まれている可能性がある場合、高温のお湯を使うとたんぱく質の成分が固まり、染みが落ちにくくなってしまうからです。

コーヒー豆にもわずかですがたんぱく質が含まれています。「早く染み抜きをしたい」という理由でお湯を使った結果、逆に染み抜きに時間がかかったり、染みがうまく取れなくなってしまったりする可能性があるため注意しましょう。

水染みに注意する

衣類や布製品の中には、水で濡らしただけでも染みになってしまう「水染み」になりやすいものもあります。

水染みとは、特定の生地の一部が水に濡れた後、乾いても染みのように見えてしまう現象のことです。水に濡れた部分の繊維が乱れ、光が乱反射することによって染みのように見えてしまうのが主な原因です。

水染みができやすい繊維の種類としては、シルクやレーヨン、ウール、キュプラなどが挙げられます。水染みは濡れて乾いた部分と濡れていない部分があることにより目立ちやすくなるため、丸洗いすることで水染みを目立たなくすることができます。洗濯不可の繊維にできた水染みは家庭で対処せず、クリーニング店に相談してみるようにしましょう。

また、水に濡らしてつまみ洗いしたり、強く擦ったりすることで繊維によれやほつれ、毛羽立ちなどが起きてしまった場合、染みが取れても染み抜きした箇所が目立つ原因となります。繊維自体にダメージを与えてしまうと、染み抜きよりも対処が難しくなるため注意しましょう。

色落ちに注意する

色柄ものについた染みをつまみ洗いしたり、染み抜き剤などを使って染み抜きしたりした場合、染みが取れるだけでなく、色落ちしてしまう可能性があります。色落ちする衣類かどうかをチェックする方法としては、以下を参考にしてください。

<色落ちチェックの方法>

  1.    1. 白系のタオル、ハンカチまたは布を用意し、少し洗剤を含ませる
  2.    2. 色落ちを試したい衣類の目立たない場所を選び、洗剤のついた部分で軽くたたく
  3.    3. たたいた方の布に衣類の色がついていないかチェックする

もし、たたいたタオルや布に薄く色がつくようなら、染み抜きは控えた方がよいでしょう。購入時のタグや洗濯表示に色落ちについて注意喚起されている場合もあるため、染み抜き前に確認することをおすすめします。

色落ちチェックで問題なかったとしても、プリントやワンポイントがある付近を染み抜きした場合、染料や素材によっては柄の部分が薄くなったり、プリントがはがれてしまったりする場合もあるため注意が必要です。

コーヒーの染み抜きする際に注意するポイントをまとめると

  • ・お湯を使って染み抜きしない
  • ・水染みが起きやすい素材でないか確認する
  • ・色落ちが気になる場合は色落ちチェックをする

などが挙げられます。繊維の種類や経過時間にもよりますが「コーヒーをカップへ注ぐ際にシャツに少し飛んでしまった」「コーヒーを飲んでいて少しこぼした」といった程度であれば、応急処置と洗濯で問題なく対処できるケースがほとんどです。

コーヒーの染み抜きは慌てず正しく処置すれば怖くない

コーヒーの染みは、少量であれば早めに適切な対処をすることできれいに染み抜きすることが可能です。ミルクなどの油分を含んでいないか、水洗いが可能な素材かなど、いくつかのポイントを押さえることで、水とティッシュやハンカチがあれば応急処置で染み抜きができます。色落ちチェックや洗濯表示の確認など、事前に衣類の情報を確認することで、洗濯による失敗のリスクも避けることが可能です。コーヒーの染みがついても慌てずに、正しく対処すれば外出先でも怖くないでしょう。