グァテマラコーヒーとは?産地の歴史や味、おいしい飲み方を紹介

世界でも高品質コーヒーとして知られるグァテマラ産コーヒーは、日本でも高い人気を誇るコーヒーの1つです。では、グァテマラはどんな国なのか、コーヒー栽培の歴史や味の特徴なども気になるところです。

この記事では、グァテマラコーヒーの概要や味の特徴、グレードなどについて解説しています。おいしい飲み方についてもご紹介していますので、参考にしてください。

グァテマラコーヒーとは

グァテマラコーヒーとはどのようなコーヒーなのか、産地であるグァテマラの概要や歴史について見ていきましょう。

グァテマラとはどんなところ?

グァテマラとは、中央アメリカにある共和国の1つで、メキシコの南、カリブ海と太平洋に面した日本の国土の 3 分の 1 程の小さな国です。国土が小さい一方、中央アメリカではもっとも人口が多く、首都のグァテマラシティは中央アメリカでは最大の都市となっています。公用語はスペイン語で、主要産業は亜熱帯気候を利用したコーヒー栽培のほか、バナナや砂糖の生産国としても知られています。(いずれも2024年1月時点)

グァテマラコーヒーの歴史

グァテマラでは18世紀頃、修道士の手によってコーヒー苗が持ち込まれたのがはじまりだとされています。その後19世紀中頃より、グァテマラ国内でコーヒーが広く普及するようになりました。

コーヒーの産地となっている地域は山岳地帯が多く、豊かな土壌と寒暖差の激しい気候によって、コーヒーの栽培に適した条件が揃っている点も、コーヒー栽培がグァテマラで主要産業となった理由の1つといえるでしょう。

グァテマラコーヒーの栽培地域

グァテマラ産のコーヒーは、火山と標高の高い山岳地帯が多いグァテマラ南部に点在しており、「アンティグア」「ウェウェテナンゴ」「サンマルコス」「アティトラン」「コバン」「フライハーネス」「ニューオリエンテ」「アカテナンゴ」の8つの地域は、特に上質なコーヒー栽培地域として知られています。

グァテマラの8つの有名な地域で生産されるコーヒーは、いずれも豊かに層をなす特徴的な風味を持ち、日本を含む世界中のコーヒー愛好家から人気を博しているのです。

サードウェーブコーヒーとしても注目される

グァテマラ産のコーヒーは、サードウェーブコーヒーとしても注目されています。サードウェーブコーヒーとは、特定の産地や農家で栽培されたコーヒー豆の購入や、コーヒー豆の持つおいしさを活かした抽出方法などにこだわるコーヒー文化の流れのことです。特定の産地に限定し、明確にしたコーヒー豆はシングルオリジンと呼ばれ、更に特定の農家に限定したものはシングルエステートと呼ばれます。

このように、コーヒーの産地や農家、豆の品質や流通方法にまでこだわったコーヒーはスペシャルティコーヒーと呼ばれます。

特にアンティグア地域のグァテマラコーヒーは、恵まれた自然条件のもとで栽培された高品質なスペシャルティコーヒーとしても注目を集めています。

グァテマラコーヒーはどんな味?

グァテマラ産のコーヒーは、どんな味や特徴があるのでしょうか。

豊かな酸味とコク、すっきりとした後味が特徴的なコーヒー

グァテマラコーヒーは、フルーティな酸味とチョコレートやナッツのようなコクがあり、すっきりと爽やかな後味が特徴的なコーヒーです。

産地や等級によって味わいが微妙に異なる点もグァテマラコーヒーが持つ魅力の1つ。多様な自然条件を持った地域で栽培されているため、飲むたびに新しい発見がある繊細で複雑な味が楽しめます。

グァテマラコーヒーの品質を守るANACAFE(アナカフェ)とは

グァテマラにはANACAFE(アナカフェ)と呼ばれる機関があります。ANACAFEは”Asociación Nacional del Café(グァテマラ全国コーヒー協会)”の略で、グァテマラコーヒーの生産や品質管理を目的として、共同出資のもと1960年に設立されました。

ANACAFEでは、コーヒー豆や農園の管理はもちろん、生産者への教育や流通、マーケティングなど、グァテマラコーヒーの品質向上やブランディングに大きく貢献しています。

グァテマラコーヒーの最高グレード「SHB」とは

グァテマラコーヒーは、栽培されている地域の標高の高さによって7つの等級に分けられています。数ある等級の中でも、もっとも高いグレードが「SHB」です。SHBは「ストリクトリー・ハード・ビーン」の略で、標高1,300m以上の生産地で収穫されたコーヒー豆に与えられる等級です。

グァテマラコーヒーのその他のグレードについては、以下標高の高い順に

HB(ハードビーン)、SH(セミハードビーン)、EPW(エクストラプライムウォッシュド)、PW(プライムウォッシュド)などが存在します。 

グァテマラコーヒーに限らず、他の国で生産されるコーヒーにもグレードがあります。国によっては、標高以外に豆の大きさ(スクリーンサイズ)や欠点豆(不完全な豆)の量なども選別対象とされます。

グァテマラコーヒーのおいしい飲み方

次に、グァテマラコーヒーのおいしい飲み方についてご紹介します。

まずはストレートで本来の味を楽しんで

シングルオリジンのグァテマラコーヒーが手に入ったら、まずはシンプルにストレートで楽しんでみましょう。グァテマラコーヒーが持つ柑橘系の酸味やチョコレートのようなコクと甘みが感じられるはずです。

同じグァテマラ産コーヒーでも、栽培地域や時期、農園によっても微妙に異なる場合があります。複数のグァテマラコーヒーを試して香りやコク、酸味の繊細なバランスの違いを比べてみるのもおすすめです。

ミルクとはちみつを使ったアレンジレシピ「カフェ・コン・レーチェ」

グァテマラでは、コーヒーにミルクとはちみつを加えて楽しむ「カフェ・コン・レーチェ」もよく飲まれています。レーチェはスペイン語で牛乳の意味で、柑橘系の酸味とチョコレートのようなコクを持ったグァテマラコーヒーに良く合うアレンジです。

カフェ・コン・レーチェは、グァテマラコーヒーと牛乳、はちみつがあれば自宅でも簡単に作ることができます。基本的な作り方は以下の通りです。

<用意するもの>

グァテマラコーヒー 100ml

牛乳 100ml

はちみつ 20ml

<作り方>

  • 1. グァテマラコーヒーを100ml抽出する
  • 2. 鍋で牛乳を温め、泡立てる
  • 3. 温めたグラスにはちみつを入れて牛乳を静かに注ぎ、泡をスプーンですくって入れる
  • 4. グラスの縁からコーヒーを静かに注いで出来上がり

<作り方のポイント>

コーヒー100mlを抽出する際、粉は10gを目安にドリップします。

牛乳を鍋で温める際は沸騰させず、鍋肌がぷつぷつと泡だってきたのを合図に火からおろしてから泡立てます。表面がふんわりとするまで泡立てるのがポイントです。

出来上がりは下からはちみつ、牛乳、コーヒー、表面に牛乳の泡と4つの層ができるように注ぎましょう。

グァテマラコーヒーがぴったりのシーン

グァテマラコーヒーは、以下のようなシーンにぴったりです。

チョコレートやクリームを使ったスイーツと合わせて

グァテマラコーヒーの特徴である柑橘系の酸味とチョコレートのようなコクと甘みは、チョコレートを使ったスイーツとの相性が抜群です。ザッハトルテやブラウニー、ショコラオランジュなどをお供に、とろけるチョコレートスイーツとグァテマラコーヒーの華やかな味わいのマリアージュが楽しめます。

また、濃厚なクリームを使ったスイーツも、グァテマラコーヒーによく合います。生クリームをたっぷりと使ったシュークリームやロールケーキのほか、生クリームを添えたシフォンケーキやパンケーキもおすすめです。

おもてなしや会話を楽しみたい時に

香り高く華やかなグァテマラコーヒーは、会話を楽しみたい時にぴったりです。シトラスを思わせる酸味とコク、華やかな香りにリラックスして会話も弾み、和やかなひと時を過ごせるでしょう。

来客時のおもてなしやオフィスでのコーヒーブレイクのほか、コーヒーギフトとしてもおすすめです。

最高品質のグァテマラコーヒーを選ぶなら

キーコーヒーでは、グァテマラコーヒー最高等級であるSHBのコーヒー豆を厳選した商品をラインアップしています。

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グァテマラコーヒーでぜいたくな時間を過ごそう

グァテマラコーヒーは、中央アメリカ北部に位置する、太平洋とカリブ海に面した国です。標高の高い山岳地帯と火山を持ち、寒暖差の激しさと火山の恵みを受けた土壌は、品質の高いコーヒー栽培に適した条件を揃えており、世界ではもちろん、日本国内でも高い人気を誇っています。柑橘系の上品な酸味とチョコレートやナッツのようなコク、豊かな香りは地域ごとの多様性を持ち、中でも最高グレードのSHBは厳選された味わいが楽しめます。濃厚なスイーツと合わせたり、リラックスして会話を楽しみたい時など、グァテマラコーヒーでぜいたくな時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。